いろんな石鹸を試してきたけれど、なかなか肌にしっくりこない──
そんな経験、ありませんか?
実は、石鹸の“製法”によって、肌へのやさしさや洗いあがりは大きく違ってくるのです。
今回は、「コールドプロセス製法」と「ホットプロセス製法」という、2つの作り方の違いについて、やさしくお話しします。
石鹸の原料は、実はとてもシンプルです。たった3つ──「油」と「水」、そして「強いアルカリ性のもの(苛性ソーダなど)」。
一見すると混じり合わなさそうなこれらが、化学反応を起こすことで、あのなめらかな石鹸へと姿を変えます。
けれど、石鹸は“どう作るか”によって、肌ざわりや香り、泡立ちまでまるで違ってくるのをご存じでしょうか。
今回は、そんな石鹸作りの2つの製法──「コールドプロセス製法」と「ホットプロセス製法」について、少しだけ掘り下げてみたいと思います。
手に取る石鹸が、どんな工程を経て生まれているのか。
その違いを知ると、きっと毎日の洗顔がちょっと楽しくなるかもしれません。
コールドプロセス製法は、熱を加えることなく、油とアルカリをゆっくりと反応させながら作る、昔ながらの石鹸作りの方法です。
混ぜ合わせた材料はすぐには石鹸にならず、時間とともにじわじわと変化していきます。反応を急がせることなく、自然の力に任せることで、肌にやさしく、潤いを感じる石鹸へと育っていくのです。
一つひとつの石鹸が完成するまでには、およそ1か月から2か月という長い時間が必要です。
その間、職人は石鹸の様子を見守りながら、静かに熟成を待ちます。何かを“作る”というより、まるで“育てている”ような感覚に近いかもしれません。
ゆっくりとした時間のなかで仕上がる石鹸は、見た目も香りもやわらかく、天然のグリセリンをそのまま含んでいます。
このグリセリンが、洗いあがりにしっとりとした感触をもたらす要素のひとつです。
手間も時間もかかる製法ですが、そのぶん肌へのなじみや使い心地は格別です。
使うたびにふわりと香り、やさしく包み込むようなこの石鹸の秘密は、そんな手間ひまの中にあります。
肌に残るしっとり感は、天然のグリセリンが自然に生まれた証。
肌にやさしい使い心地を目指して──。
ささやまビーファームの石鹸は、昔ながらの製法で丁寧に作られています。
熱を加えず、素材の声に耳をすませながら、時間と手間を惜しまず仕上げています。
私たちが大切にしているのは、見た目ではなく「使ったあとの肌の声」です。
その声に、そっと寄り添える石鹸を届けたいのです。
一方で、もう少し“スピード重視”の製法もあります。
それが「ホットプロセス製法」。釜焚き製法とも呼ばれ、石鹸の材料を高温でぐつぐつと加熱しながら、一気に反応を進めていくスタイルです。
この製法の魅力は、なんといってもスピード感。
石鹸は短時間で完成するため、効率よく、安定してたくさん作ることができます。
市販されている石鹸、たとえば牛乳石鹸やウタマロ石鹸などは、ほとんどがこの製法で作られています。
また、製造の終盤には「塩析(えんせき)」という処理が行われます。
これは、石鹸を純粋な成分だけに仕上げる工程で、グリセリンや反応後にできた塩類などが水に溶けて分離し、取り除かれる仕組みです。
このため、ホットプロセス製法で作られた石鹸は純度が高く、汚れをすっきり落とす洗い心地が特長です。ただし、しっとり感のもとであるグリセリンも一緒に取り除かれてしまうため、洗いあがりはややさっぱりした印象になります。
「さっぱり清潔に洗いたい!」という方にはぴったりな石鹸ですが、「うるおいを残したい」派の方には、少し物足りなく感じられることもあるかもしれません。
石鹸は、自然の中でゆっくりと分解されていく素材でできています。
洗い流した石鹸の成分は、微生物によって分解され、自然へと還っていきます。
地球に負担をかけず、環境に寄り添う製品として、見直されつつある理由もここにあります。
石鹸は、どの製法で作るかによって、肌ざわりも香りも、まったく違ったものになります。
私たちは、時間をかけてでも、肌と向き合い、素材と向き合いながら作る石鹸を選びたいと考えています。
毎日の手洗いや洗顔が、少し心地よくなるように。肌がほっとするような、そんな石鹸をお届けしたいのです。