第14話 「シアバター石鹸販売開始」の巻
いま、クロモジの蒸留をしています。これから晩秋にかけてが、最後のクロモジ採取の時期です。
クロモジは落葉樹で、冬になると葉が枯れてしまいます。多くの精油抽出業者は、葉のない枝だけで抽出しますが、ビーファームでは葉もいっしょに抽出します。
ただ、クロモジの葉はとてもしおれやすいので、採った日かその翌日には蒸留します。
葉もいっしょに蒸留したクロモジ精油は、とても繊細で複雑な甘い香りがします。
ビーファームのシアバター入り石けんは「レッドクレイ、ピンククレイ、シークレイ、竹炭」の4種類があります。
すべてに入っているのが、ビーファーム自家製のハチミツです。
ビーファームの蜂蜜は「篠山蜂蜜」というブランドで、丹波篠山市今田町を中心に6か所の養蜂場があり、そこで夫が養蜂をしています。
だいたい5月から7月前半にかけてが採蜜シーズンで、養蜂箱で完全に糖度が上がったハチミツだけを採蜜し、きれいに濾して、加熱を一切せずに瓶詰する「生ハチミツ」です。
この自家製ハチミツを贅沢に入れているので、ハチミツの美容効果が抜群で、ハチミツの有効成分がお肌に浸透していき、とてももっちりとしたお肌になります。
また、高級なシアバターも入れています。
シアバターは、アフリカ原産の「シアバターノキ(本当にこういう名前です(笑)」の種子から作られるバターで、古くから現地の方が、美容目的や日焼け止め、あるいは食用に使われてきました。
日焼け止め効果もたしかにあって、シアバターを顔に塗るとSPF9ほどの効果があるそうです。
このシアバター、常温では固形で、お肌に塗ると体温で溶けてスーッと浸透していきます。そして油のべたつき感もなく、とてもサラッとしたお肌になっていく、至宝のような美容バターです。
ビーファームでも近いうちに、「シアバターとクロモジ精油」のハンド&フェイスクリームを作ろうかと思っております。
このシアバターもたくさん入れました。
そしてそこに、それぞれのシアバター石鹸の特徴的なものを入れてあります。
「レッドクレイシアバター石鹸」
泥パックで使うレッドクレイが入っています。
そのため洗浄能力にすぐれ、毛穴の汚れやお肌の黒ずみを洗い落としたりします。
香り成分は「クロモジ精油、ローズマリー精油、ひのき精油、レモングラス精油」で、フローラルな香りがします。
「シークレイシアバター石鹸」
貝殻や海藻をパウダー状にしたクレイが入っています。
そのため、お肌をよりサラサラにして、きめ細やかなお肌に整えていきます。
香り成分は「パルマローザ精油、ヒバ精油、ローズゼラニウム精油、ひのき精油」で、大人の香りがします。
「ピンククレイシアバター石けん」
レッドクレイとシークレイを足して2で割った、とても贅沢な石鹸です。
香り成分は「ラベンダー精油、スイートオレンジ精油、クロモジ精油」で、少し柑橘系の甘い香りがします。
「竹炭シアバター」
洗浄能力と消臭作用にすぐれた、とても粒子の細かい竹炭をたっぷりと入れてあるので、真っ黒な石鹸です。
また、ビーファーム自家製の「プロポリス」も入れていますので、抗炎症・抗殺菌作用もある、とされています。
プロポリスは、ミツバチが樹液などを集めてミツバチ自身が作る、天然・自然の抗菌剤で、ミツバチは巣のまわりにたくさん塗っていきます。それのとてもきれいな部分を、少しおすそ分けいただいたのが、ビーファームで使っているプロポリスです。
もちろん自家製です。
香り成分は入れていません。
と、まさにとても贅沢な原料がたくさん練りこんである石けんで、ビーファーム史上最高の贅沢が味わえます。
また、洗いあがりもとてもサラサラしていて、何度も使っていくと「化粧水いらず」ともなっていくでしょう。
もうまもなく秋、そして冬。乾燥肌の方にはつらい季節がやってきますね。
そんなとき、ビーファームのはちみつココアバター石けんはいかがでしょうか。ビーファームの石けんの中で、もっともしっとり・保湿力ばつぐんの石けんです。
はちみつココアバター石けんには、文字通りハチミツが入っています。
前章でもお話しましたが、ビーファームのハチミツはすべて自家製。100%天然の、非加熱ハチミツです。これがたっぷりと入れてあるので、お肌がもちもち、しかも保湿力もあります。
そこに、ココアバターが練りこんであります。
ココアバターはチョコレートの原料のバターですが、これが実は、とびぬけて保湿力があります。
ココアバターは、まるでお肌を覆うように、保護してくれるのです。この保護膜のおかげで、お肌の水分を外に逃すのを防いでくれます。いわば天然成分でできたお肌のバリアです。
このおかげで、保湿力が満点の石けんができあがりました。
使い心地も、石けんを持った瞬間にわかります。「お!この石けんは、保湿力満点の石けんだな」と。
とても自信のある石けんですので、ぜひ一度お使いいただければ、と思います。
ビーファームでは、多くの芳香蒸留水を取り揃えております。芳香蒸留水はハーブウォーターやハイドロゾルとも呼ばれ、精油を蒸留するときにいっしょに採れる、香りやその木やハーブの成分がたっぷりしみ込んだ、香りのする水です。
もちろんすべて、自社蒸留した芳香蒸留水です。
ハーブ類は、自社の畑で育て、クロモジなどの樹木は丹波篠山の山に行って採ってきたものです。
このハーブウォーター、アロマ専門家に引っ張りだこで、たとえば加湿器に入れたり、ご自身でお作りになるアロマスプレーの「精製水のかわり」に使ったりと、使い方もたくさんあります。
そんな中、おすすめの使い方が「化粧水」としての利用です。
もちろん、ハーブウォーターをそのまま化粧水に使うのもありです。
香りのついた水は、たくさんの天然成分を含んでいますので、それがそのままお肌に浸透していきます。
さらにそれに加えるのなら、ハーブウォーターに10%未満のグリセリンを混ぜてみてください。グリセリンは、ドラッグストアでも手軽に安価で入手することができます。
グリセリンは植物から作られており、大昔から化粧水として使われていたので、とても安心・安全なものです。ただ、グリセリンを入れすぎるとかえってお肌がパリパリになってしまいます。
ずぼらな方は、お手元に届いたハーブウォータのフタをあけて、そこにグリセリンを満タンになるまで入れて、シャカシャカと振って混ぜてもいいかもしれません。
これでおよそ5%くらいのグリセリン化粧水になります。
ただ、一度グリセリンを混ぜたハーブウォーターはお早目にお使いください。