石けんシャンプーに挑戦!思わぬ落とし穴とは?

市販のシャンプーを使い続けて肌荒れが改善しないなら、思い切って「石けんシャンプー」に切り替えるのも一つの方法です。

しっかりすすいでいるつもりでも、シャンプーの泡や成分が肌に残ってしまうことがあります。それなら、いっそのことシャンプーをやめてしまおう。そう考え、私は自分で作った石けんで髪を洗ってみることにしました。

しかし、洗い流した後の髪は予想以上にガシガシ…。

コールドプロセス製法でじっくり1か月かけて作った石けんには、天然の油分やグリセリンがたっぷり含まれているはず。それなのに、なぜこんなにきしむのか?

この原因として、二つの要因が考えられるのではないか、と思っています。

石けんシャンプーには「酢リンス」が必須!その理由とは?

石けんシャンプーを使うと髪がきしんだり、ゴワゴワした手触りになったりします…。その原因のひとつが、「石けんの性質」にあります。

石けんは「油と強アルカリ性のもの」を反応させて作るため、必然的に「弱アルカリ性」に偏ります。酸性に傾くことはなく、もし酸性に変わってしまったとすれば、それは石けんが酸化して劣化しているサインです。 この弱アルカリ性の性質が、髪のキューティクルを開かせるため、洗髪後に髪がきしんでしまうのです。

そこでおすすめなのが「酢リンス」です。

やり方はとても簡単。

お風呂の桶にお湯を張り、小さじ1~2杯の酢を入れ、軽く混ぜます。それをゆっくりと髪に注ぎ、その後もう一度普通のお湯で流すだけ。 すると、酢の酸性の働きで、アルカリ性に傾いた髪が元の状態に戻り、キューティクルが閉じてサラサラに。まるで魔法のように指通りがなめらかになります!

酢の種類にこだわる必要はなく、台所にある穀物酢やリンゴ酢などでOK。石けんシャンプー愛用者の中には、「今日はどの酢を使おうかな?」と、その日の気分で酢を選んで楽しんでいる方もいるそうです。 私は特にこだわりはないので、穀物酢を遮光性のある容器に入れ、お風呂場や温泉用に常備しています。

ちなみに、酢リンスを「りん酢(リンス)」と呼ぶ方もいるんですよ。

「石けんシャンプーって面倒くさそう…」と思うかもしれませんが、実はとてもスッキリ洗い上がり、一般的なシャンプーやリンスにあるような「膜が張ったような違和感」がなくなるので、とても気持ちがいいんです。 今では、石けんシャンプー&酢リンスは私の必需品。そして、手荒れもすっかりなくなりました!

石けんシャンプーで髪がきしむ理由とその対策

市販のシャンプーから固形石けんのシャンプーに替えると、最初のうちはどうしても髪がきしんだり、ゴワゴワした手触りになったりします。

これは、先ほど書いたように、石けんが弱アルカリ性であることに加え、市販のシャンプーに含まれる「シリコン」が関係しています。

市販のシャンプーには強い洗浄力を持つ界面活性剤が含まれており、髪や頭皮の油分を根こそぎ洗い流してしまいます。 そのため、洗いすぎた髪を補う目的で、シリコンが髪をコーティングし、人工的な膜を作っています。 この膜のおかげで髪同士が絡みにくくなり、サラサラした手触りになるのです。

ところが、石けんシャンプーに切り替えると、これまで髪を覆っていたシリコンが徐々に剥がれ落ち、洗浄力の強いシャンプーで油分を失った髪がむき出しの状態になります。 そのため、一時的にきしみやゴワつきを感じることがあるのです。

この移行期間をスムーズに乗り越えるためには、石けんシャンプーを始める前に髪を短くするのもひとつの方法かもしれません。

髪の自然なバランスが整うまでにどれくらいの時間がかかるのか個人差はありますが、この期間を過ぎれば、本来の健康な髪が戻り、指通りも自然とよくなっていくと感じています。