第3話 「丹波すぐれもの大賞プレゼンで緊張しました」の巻


★ もくじ ★━━━━━━━━━━━★

1.精油抽出の始まりは「ねむの木の花」の香り
2.肌荒れの原因は中性洗剤?
3.これでアロマボトル完成までたどりつくの?

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 応募していた「丹波すぐれもの大賞」のプレゼンに行ってきました。
 慣れないので超キンチョーして、何言ってるのかわからなくなってしまいました。途中、横にいた夫が助け舟を出してくれたのですが、その夫もキンチョーして、何を言ってるのかわからなくなってしまい
「なんのための助け舟やねん」
と思うと、今度はそのシチュエーションが笑えてきてしまって、どうにもこうにもうまく行きませんでした。

 まあ、毎年あるので、来年がんばります。


1.精油のお話 1 精油抽出の始まりは「ねむの木の花」の香り


 毎年6月になると、丹波篠山でも「ねむの木」が咲き始めます。
 深いピンク色をして、ふわっと丸い形をして花を咲かせます。
 そのころに、ねむの木の下を通ると、なんともいえない甘い香りがただよいます。
 この香りをなんとか閉じ込めることはできないだろうか。

 いろいろ調べていくうちに、「精油(エッセンシャルオイル)」というものがあることを知りました。香水やアロマオイルの原料となる、植物から採れる香りの油です。

 自ら香りを出している植物って結構あります。自分の庭にもあるジンチョウゲやキンモクセイを初め、裏山にヒノキや杉、クロモジもあります。
 また、畑で育てているハーブ類もとてもいい香りがします。

 こういった樹木や花・草の香りをぎゅっと閉じ込めてみたい。

 水蒸気蒸留法の仕組みを調べて、鍋やパッキン、チューブなどを用意して、夫婦で見よう見まねで作ってみました。
 裏山でひのきの葉をとってきて、鍋に水とヒノキの葉を入れて、ピチッとフタをして熱を加えてみると・・・

 部屋一面、それはそれはとてもいいヒノキの香りに満ち溢れ、大変幸せなひと時を得ることができました。
 しかし、香りで部屋が満たされるということは、香りが発散してしまったということでもあり、精油成分はまったく取れなかったのです。そう。見よう見まね程度で作った蒸留装置だと、大切な水蒸気成分がすべて外に出てしまっていたのです。

(続く)


2.手作り石鹸を始めたきっかけ2 原因は界面活性剤?



 石鹸成分、特に台所洗剤の成分を見ると、まず目に入るのが界面活性剤です。これは、通常タイプで全体量の15%前後、濃縮タイプで30%前後入っています。界面活性剤は、油と水をくっつける役割がある洗剤成分の中核となるものです。
 それに、食器の着色を落とす漂白剤や、研磨剤、溶剤などが少量入っています。
 これらは、食器の汚れを落とすためには必要なものなのかも知れませんが、私の手には「その中の何か」の負担が大きく、肌荒れが起こったのだと思います。

 特に、界面活性剤。台所洗剤のそれは石油由来でできていて、もちろん、成分的には体に害のないものなのでしょう。
 ところが、お肌の表面は皮脂で覆われていて、これがお肌を守る役割をしています。皮脂は文字通り「油成分」でして、界面活性剤は皮脂を水をくっつけて流す役割があります。これが強いんですね。
 お肌の脂成分が根こそぎ持ってかれちゃって、それで極端に乾燥しやすい状態となり、そこから肌荒れが起こったのではないか、と。
 そう思うようになりました。

(続く)


3.アロマボトルの話1 完成までたどりつくの?



 養蜂業は冬は比較的閑散期で、その間に夫が何かしようとなったのが、アロマボトルづくりです。もともと金属加工の仕事をしていた夫は、手先が器用で、なにかしたいと思っていたらしいのですが「もう金属を触るのはいやだ」と(笑)。

 それなら、いっそのこと裏山で採れる木を使ってなにかアクセサリーでも作れないか。そこからいろいろ考えて、試行錯誤を繰り返して行きついたものが、いま販売しているアロマボトルです。

 いまでこそ、とても美しいどんぐりの形をはじめ、涙型やタンク型、ストレートのタイプなどいろいろありますが、最初の1年くらいは「これを販売するレベルまでもっていくのか」と、不安だったりしたものです。

 だいいち、「木工旋盤を買ってほしい」といきなり言われて、いきなり数十万円を出費した時には清水の舞台から飛び降りるような気持ちになったものでした。
(続く)


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