第22話 「ミツロウクリームのお話」の巻


★ もくじ ★━━━━━━━━━━━★

1.ミツロウクリームのお話
2.ミツバチの「8の字ダンス」のお話

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1.ミツロウクリームのお話


 これからの季節、寒くて乾燥してきます。乾燥肌にとてもいいのが、ささやまビーファームのミツロウクリームです。

 ミツロウって、ミツバチのおうちです。
 ミツバチの巣は「ハニカム構造」といって、正六角形をしています。この巣はミツバチさんが山にいって樹木などの樹液をとってきて、それで作っていきます。
 樹液を体内でどのように加工してミツロウを作っているのか、その仕組みはまだあまり解明されていないそうなのですが、体内でできたミツロウできれいにハニカム構造を構築していきます。

 体内のミツロウ成分が空っぽになると、また山にいって樹液を採りにいきます。すると、次にきた別のミツバチさんが、途中までできていた巣の続きを作っていくのです。
 本当にすばらしい連携プレイで巣が作られていきます。ミツバチさんたちのまるでコンピュータのような動きには、本当に感嘆いたします。

 ミツロウでできたおうちは、時折、巣箱の下のほうにはみ出してしまいます。またミツバチは「蜜ぶた」という、ハチミツの入った場所のフタをします。
 そういったはみ出した部分や蜜ぶたの部分を丁寧に取り除き、それを何度もも濾したのが、ビーファームのミツロウです。
 さらに、商品となるのは農薬の影響が一切ない山奥の巣箱のミツロウだけに限定しています。

 このミツロウとスィートアーモンドオイルだけで作ったのが、ビーファームのミツロウクリームです。
 天然成分のほんのりとした甘い香りがしますが、なにも香料はつけていません。また、べたつかずに、とても伸びがよく、保湿効果も満点です。ミツロウとアーモンドオイル以外は使っていないので、お肌が弱い人でもいいかな、と思います。

 一度、市販のミツロウを購入して「うちとの違いはどうだろう」と試しにミツロウクリームを作ってみたら、けっこうベトベトした出来上がりになったことがあります。

 市販の巣礎(あらかじめ、ミツバチの巣のハニカム構造がプレスされている薄い板状のもの)の上に、ミツバチは樹木からとったミツロウを盛りつけていくのですが、その巣礎はパラフィンでできています。
 パラフィンとは石油から抽出されるもので、ミツロウと化学組成式が似ており安価なので、いまはそれを使うのが主流になっています。
 蜂の巣からミツロウを採るときに、このパラフィン部分までとってしまうと、どうしてもべたついてしまうから、それが原因かもしれないです。

 だからこそ、ビーファームのミツロウは、蜜ぶたの部分と巣からはみ出た部分だけで採っている、ということでもあります。ミツバチの巣から採ると、ミツバチさんがかわいそうですしね。
 となると、おのずと製造量が限定されてしまいますので、時折売り切れることがあります。
 売り切れると翌年の春以降でないと新しいミツロウは入手できません。

2.ミツバチの「8の字ダンス」のお話



 ミツバチの行動はとても感心させられることが多いのですけど、ミツバチが「新しい蜜源」を見つけたときの行動があります。

 ミツバチの偵察部隊は新たな蜜源を発見すると、巣に戻ってきて、巣の前で「8の字ダンス」を踊ります。「8の字」を描くように飛ぶのですね。
 この8の字の大きさで距離をあらわし、巣からみて8の字を描いている方向に蜜源があることを示しています。

 8の字ダンスを見たほかのミツバチさんがあとをついていって確かめに行きます。帰ってきて「やっぱりあったぞーー」と、みんなで8の字ダンスをする。
 この繰り返しで、みんながその蜜源に行くようになり、「単花ハチミツ」がとれるのです。

 ただ、中にはアマノジャクなミツバチさんもいて、違う蜜を採ってくることがあります。しかし、単花蜜でフィーバーを起こしているときの巣門にいる門番が「お前の蜜、違う蜜だろ」といって、巣の中に入れないのです。
 それでも間隙を縫って結局は入ってしまうのですが、邪魔をされるのが嫌なので、みんな同じ蜜を採りにいくようになります。

 本当に不思議なミツバチの世界ですね。

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